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2017年度防衛費は5.1兆円 なぜ増額が続くのか

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防衛省は2017年度の概算要求に、過去最大の5兆1600億円程度を計上する方針を固めた。

北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返、尖閣諸島では連日中国の領海侵犯など、日本を取り巻く安全保障の環境が一段と厳しさを増しているとして5年連続で増額を要求する。

防衛省は特に最重要視しているのが、北朝鮮の弾道ミサイル技術向上を受けた防衛態勢の強化で、地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」(ペトリオットミサイル)の改修費用約1000億円を計上するほか、米国と共同で改良に取り組む海上配備型ミサイル(短中距離の弾道ミサイル迎撃)「SM3」の量産費用を盛り込む。

SM3迎撃ミサイル

この他には、東シナ海で軍事活動を活発化させる中国をにらみ、沖縄県宮古島や鹿児島県奄美大島に陸上自衛隊の沿岸警備部隊を配備する費用や、有事の際の制空権を確保するため、9カ国が共同開発する次期主力戦闘機F35の取得費用も算入している。

防衛省が次年度予算の概算要求額を増やすのは5年連続。

初めて5兆円を突破した2016年度の当初予算からは、約2.3%の上積みとなる。

 

防衛費の内訳

 

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日本の防衛予算は、陸海空各自衛隊に振り分けられ、その予算の内訳をみると、人件糧量費が全体の43.8%と予算の大部分を占めているが、これは日本が徴兵制を実施しておらず、全ての自衛隊員がいわば志願兵である事が要因と言える。

次に大きな割合を占めているのが維持費で、23.7%で、自衛隊施設や武器等の管理、保管に充てられるが、新規装備を導入すれば更に維持費は高騰するだろう。

2017年度の防衛予算において次期主力戦闘機F35の取得費用が挙げられているが、F4EJ改戦闘機、F2支援戦闘機が機種更新の時期を大幅に遅らせ、F35の納入を待っていたという事情もあり、取得費用が高騰したといえる。

日本次期戦闘機F35

 

軍事拡大に繋がる恐れはないのか

中国が主に主張している日本の防衛費拡大は、軍事力の拡大につながり、侵略戦争ができる土壌を作るなどと言っているが、日本の防衛予算は、あくまで防衛予算であり、守る事に徹した武力配備の予算だ。

日本国憲法第9条には戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否認に関する規定を置いている。

しかし、日本は独立国である以上、この規定は、主権国家としての固有の自衛権を否定するものではない。このように自衛権が否定されない以上、その行使を裏づける自衛のための必要最小限度の実力を保持することは、憲法上認められると解釈されている。

つまり、防衛のための必要最小限の予算である為、他国を武力で侵略するという武器自体を日本は有していない。

防衛費は減少、もしくは撤廃されても良いのだが、中国や北朝鮮、ロシアといった日本にとって脅威になる国がある以上、これらを放棄するわけにはいかず、むしろこれらの国が軍事力を増強しなければ日本は軍事力を削減することが可能で、中国の主張は非常に滑稽と言わざるをえない。

 

迎撃ミサイルの役割

PAC3やSM3はあくまでも、日本を標的にした弾道ミサイルを撃ち落とす為のもので、非常に専守防衛を掲げている日本にとってマッチした武力といえる。

パトリオット・ミサイル

このミサイルを使用して、他国の軍事施設や武力を攻撃することは不可能なのだが、平和団体やリベラル政党などは、これを武力の拡大に繋がるとしているが、なぜ武力の拡大に繋がるのかという明確な回答はしていない。

 

F35の役割

統合打撃戦闘機計画(JSF)に基づいて開発されたF35戦闘機は、第5世代ジェット戦闘機に分類されるステルス機で、レーダーに補足されにくいという特性を持つ。

日の丸F35

これは、中国やロシアが既に運用を開始しているステルス機に対抗する為であり、ステルス機に対し、これまで航空自衛隊が所有してきたF4、F2、F15では戦力格差が出てしまうため、導入が急がれていた。

しかし、開発が大幅に遅れたため、退役が決まっていたF4戦闘機を改修し運用を続けており、非常に危険な状態だった。

日本は、四方を海に囲まれており、制空・制海権を有利に展開する事が前提の防衛をしなくてはならなかったが、これまでは制空権保持にアドバンテージを中国やロシアに握られており、F35の納入は日本にとって待ちわびたものとなる。

 

三國志に例える日本の防衛

かの諸葛亮孔明は、天下三分の計という戦略を用いた。

これは、劉備、曹操、孫権とで中国を大きく三分割にし、互いに牽制しあうことで戦争が起こらないという戦略であり、日本を取り巻く周辺環境は非常にこれと似ており、武力の均一化をすることで、戦争自体が起こりにくくなる。

孔明の天下三分の計で数年は平和が保たれていたのだが、武力の不均一が起こり成し遂げることはできなかった。

つまり、日本は他国が武力の増強をすれば、それに対抗する為に防衛費を上げ、防衛力を上げざるを得なくなる。

日本の防衛費が上昇している大きな要因は、中国やロシア、北朝鮮という不良国家といえるだろう。

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