敵弾道ミサイルが、その航程の終末段階にさしかかり、大気圏に再突入している段階で、ミサイル防衛で迎撃・撃破するため

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中国外相、韓国に「迎撃ミサイル配備するな」

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ASEAN(東南アジア諸国連合)の一連の外相会談に出席するためラオスを訪れている中国の中国の王毅外相は現地で24日夜、個別の会談を行った。

会談の冒頭で、王外相は、韓国がアメリカの最新の迎撃ミサイルシステム「THAAD」を国内に配備すると決定したことを取り上げ、「最近、韓国が中国との信頼の礎を損ねたことは遺憾だ。両国関係を守るためにどのよう行動を取るのか聞いてみたい」と述べた。

尹氏は「国家の安全と国民の生命を守る自衛的措置として決定した。第三国は狙わない」などと主張し、改めて理解を求めが、なぜ中国は韓国が迎撃ミサイルを配備する事を懸念する必要があるのだろうか。

 

THAADとは一体何か

アメリカ陸軍が開発した弾道弾迎撃ミサイル・システムで、その航程の終末段階にさしかかり、大気圏に再突入している段階で、ミサイル防衛で迎撃・撃破するための物である。つまり、防衛のためのミサイルであり、攻撃用途の武器では無い。

敵弾道ミサイルが、その航程の終末段階にさしかかり、大気圏に再突入している段階で、ミサイル防衛で迎撃・撃破するため

同じような迎撃ミサイルではパトリオットPAC-3が知られているが、より高高度、成層圏よりも上の高度で目標を迎撃するために開発されたのがTHAADで、韓国は北朝鮮から発射される核弾道ミサイルを想定して配備を決定している。

韓国政府は、北朝鮮の核とミサイルの脅威を強調したうえで、「THAADは自衛のために配備するもので、第三国を対象にしていない」と繰り返し理解を求めており、むしろTHAADを自衛以外の目的で使う事自体が不可能だが、中国が意図するのはどうしてだろうか。

 

中国が嫌がっているもの

中国が懸念しているのは、米国主導のミサイル防衛(MD)へ韓国が参加するという事であり、このMDとは Missile Defenseの略で、主に弾道ミサイルからある特定の区域を防衛するシステムだが、カメリカが主にこれを配備するという事は、中国からの弾道ミサイルが米国本土、在アジア圏の米軍施設を攻撃できなくなる。

軍事力を背景に外交を進めたい中国としては、こうした弾道ミサイル防衛圏を作られることで、中国の発言権が薄れることを懸念しているのだ。

しかし、韓国にしてみれば、北朝鮮の核弾道ミサイルの心配が無くなれば、ミサイル配備をする必要も無い。

北朝鮮に唯一意見できるとされる中国だけがそれを阻止することができることは明白で、朴政権は発足以来、中国が真剣に圧力をかければ北朝鮮の核・ミサイル開発はある程度抑え込めると判断。中国への接近を図り、中国が嫌う米国主導のミサイル防衛(MD)への参加も拒んで、独自の韓国型ミサイル防衛(KAMD)の開発を進めてきたが、実際には北朝鮮の弾道ミサイル試射、核実験が続いている。

何もしない中国に業を煮やした韓国は、時刻防衛のために迎撃ミサイルを配備するというだけの話である。

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中国外省は「中国の戦略的な安全利益を毀損(きそん)するものだ」と言っているが、これが正直なところだろう。これまでの中国は、日本が航空自衛隊に空中空輸機を導入する時に、「周辺諸国の懸念」という言葉を使っていたが、これが中国の常套手段で、周辺諸国と言えば、アジア全体を巻き込み、意見を正当化できるという考えがあるのだろう。

しかし、近年ではその「周辺諸国」自体が中国を警戒しているため、都合よくこの言葉を使えなくなり、つい本音が出てしまったのだろう。

王外相は「最近の韓国の行動は双方の信頼を損ねた。残念に思う」と表明。そのうえで、韓国が両国関係を維持するため、「どのような実質的な行動を取るのか聴きたい」と述べたのだが、これを平たく言うと、

「韓国は中国の属国的立場で、中国の不利益になるような事をしてはならない。言うとおりに迎撃ミサイル配備を中止しろ。」

こう言いたいのだ。平等な立場として外交を進める韓国と、見下している中国がまともに外交を行うことなどできない。

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