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【核実験】北朝鮮の一人勝ち、アメリカはどう対処する?

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3日、北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国が6回めの核実験に着手、小型軽量で大陸間弾道ミサイルへの搭載が可能な水素爆弾を爆発させたと発表している。

アメリカに設置されているセンサーは、地下で爆発させたものが、米国が第2次世界大戦で使用した原子爆弾よりも強力なものであることを示しており、危機的状況を感じている。

アメリカトランプ大統領はこれまで、北朝鮮攻撃のレッドラインとして、様々なニュアンスを含んだ発言をしてきたが、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験を行った時も静観し、今回の核実験にしても未だ静観している状態で、実際のところレッドラインはどこにあるのか、誰にもわからない状況だ。

 

アメリカの開戦理由

アメリカがこれまでの歴史の中で取ってきた開戦手法は、あくまで自国に不利な状況だとアピールし、相手を徹底的に経済制裁で追い込み、更にそれでも動かない場合はでっち上げてでも自らに理があることをアピールする。

日本がアメリカとの戦争に至った理由としては、当時の日本政府が絶対に受け入れられない条件を突きつけ、後がない状況まで追い詰め、日本が先に攻撃してきたとの理由を持って正義の戦争と位置づける。

イラク戦争では、湾岸戦争停戦に際しての停戦条件として、国際連合安全保障理事会によって大量破壊兵器の破棄を義務付けられたイラク側がそれを無視しているとの理由からイラク侵攻を行ったが、占領後それらの大量破壊兵器は一切見つからなかった。

この様にアメリカはその歴史の中で、世界中の紛争に首を突っ込み、かき回す癖があるのだが、等のアメリカ人はそれを正義の戦争と考えているのが非常にたちが悪い。

今回の北朝鮮との問題は、アメリカ本国を目標に北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射すると威嚇したことが発端だが、それによりトランプ大統領は北朝鮮の最高指導者、金正恩書記長を名指しで批判、戦争も辞さないとの発言を繰り返してきた。

しかし、実際に北朝鮮がアメリカ本土を狙ったこともなく、ICBMに搭載できる核爆弾の開発が成功した確かな証拠があるわけでもない。

「攻撃することが出来る」と言っているだけで、実際に行動に移したことはない。これまでのミサイル発射、核実験はあくまでも実験であってそれ以上のものではない。

 

金正恩の方が一枚上手

北朝鮮はこれまで、挑発行為を繰り返してきたが、それに応じてトランプ大統領も応戦してきた。

北朝鮮側がこれまで言ってきた挑発は、あくまでもアメリカを攻撃できるミサイルを保有しているという程度のことで、可能性だけを言っている。

これは、北朝鮮側がアメリカは大義名分が無ければ開戦できないと熟知しているからで、いくら挑発しても攻撃まではしてこないと高をくくっていからだろう。

実際、北朝鮮を非難しているのは実質的に力を失った国連とアメリカ、韓国だけで、それ以外の国とは国交を有しており、世界の同意があって初めて戦争を起こせるアメリカは開戦できず、もし攻撃してしまった場合、世界中の非難を受ける事も分析しているのだろう。

その証拠に、北朝鮮がグアム沖を標的にミサイル実験を行うと発表した後、すぐにそれを撤回したのは、もしミサイルが間違ってグアムに着弾した場合はもちろんだが、それを迎撃ミサイルで撃ち落とした場合、「放って置いたら確実にグアムに着弾していた」と嘘の情報を流しただけで北朝鮮を攻撃する大義名分は十分だとわかったからだろう。

トランプ大統領は口だけは達者な北朝鮮の歴代指導者と何が変わるのだろうか?圧倒的な武力を背景に北朝鮮側を恫喝しているが、実際には北朝鮮側の方が一枚も二枚も上手だったというわけだ。

 

戦争は戦後処理まで見据えなければいけない

これまでの戦争の歴史は、ただ勝てば良いというわけではなく、占領後の統治方法まで考えて始めるのが当然とされている。

では、北朝鮮を占領した後、何が起こるのだろうか?

南北朝鮮の国境は廃されるだろうが、それにより韓国は非常に多くの代償を払わなくてはならず、それだけの国力は韓国にはない。

アメリカ軍がもちろん駐留し、戦後処理を行わなければならないのだが、それに見合う見返りがほとんど期待できない北朝鮮にどれだけの開戦メリットがあるだろうか。

日本や韓国に駐留しているアメリカ軍は、北朝鮮という敵国がある事を理由に軍事施設を作ってきたが、それも減らさなくてはならない。

もちろん、在日米軍は日本で基地を維持するよりも、北朝鮮に新たに基地を作らなければオペレーションが上手くいかないのは当然のことだろう。

アメリカが本当に正義のために戦争を起こすのは第2次世界大戦以来初めてのことになるだろう。そして、そんな事はアメリカ人の誰一人求めていないことを知っておく必要がある。

総合してみれば、金正恩はそれを熟知しており、いくら挑発しようが、他国に侵攻しないかぎり北朝鮮を攻撃することは不可能とみている。

 

北朝鮮の一人勝ちをどう崩すか

北朝鮮政府は何を求めているのか、それを考えてみると、結局のところ現体制の維持と他国の承認だけであり、朝鮮統一などそれほど考えていないだろう。

韓国とは紛争の可能性はある為、無関係とは言えないだろうが、日本にとってみればこの迷惑な隣人の為に大打撃を受けている。

地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」の速度はマッハ5(秒速1800m)、ミサイル落下時は同2000~3000m。遅いPAC3でより速いミサイルを撃ち落とすのは至難の業であり、あくまでこれは最終的に着弾する数秒前に行わなければならない。

現在この様な弾道ミサイルを迎撃する有効な手段としては、大気圏に再突入している段階で、ミサイル防衛で迎撃・撃破するために開発されたTHAAD(戦域高高度防衛ミサイル)をもって迎え撃つことだ。

日本は配備を目指し、予算を組んでいるのだが、関連費用を含めると約1兆円という高額な予算がかかるという問題がある。

北朝鮮はそれを撃てる可能性だけで良いのだが、日本はそうはいかず、その可能性のためだけに莫大な軍事予算を組まなければならない。

トドのつまりは、日本は当事者とは言えないにも関わらず、アメリカの優柔不断な政策により、これまで無用だった軍事予算を使わなくてはいけい。

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